もろもろ。夕方、突如雷鳴と共に豪雨。強風まで加わって荒れ模様。雷と雨はじきにやむが、風が忘れ形見として残る。最近、天気が不安定。炒め物。
IWGP第4弾。だんだん現代版「寅さん」みたくなってきた。「東口ラーメンライン」は人気ラーメン店が軒を連ねる激戦区を舞台にラーメン戦争の暗部を描く。ネグレクトネタもトッピング。「ワルツ・フォー・ベイビー」はジャズを基調としながら、5年前上野のギャング団リーダーが怪死した事件の真相を探る。池袋も手狭になってきたか。「黒いフードの夜」は
ビルマ出身の「
娼年」を巡る池袋風俗事情と、彼の困窮の背後にある
ビルマの
民主化運動とをミクシング。ご都合主義的な匂いがしなくもない。表題作は、山形から上京してきた専門学校生の蒸発を契機にその友人でもあるパソコンオタク・
ニートが立ち上がり、マコトと共にアングラDVD(SM)の世界へと闖入するお話。どちらかというとグロ系のお話でネタはいいのだけど、
ニートの半端な自立とネット社会というシャリの部分がいまいちな感じ。都会と田舎の対立が強烈過ぎる気も。全体的に少々ネタ切れ気味で、冗語なしのコンパクトな
ストーリーテリングに冴えを見せる一方で、畳語的ストーリーが気にかかる。
マンネリズムももっと吹っ切れれば心地よく響くはずだが。解説は作曲家・
千住明。物語中頻繁に登場する音楽がそれぞれ吟味されて各場面を盛り上げているというのはナットク。クラシック系は知らないので全然分からないが。