メタ言語

 もろもろ。いろいろあって寿司をとることになる。
 昨晩は世界陸上を観たり観なかったり、プレミアの試合をザッピングしたり。室伏なら「日本を投げ」たとしてもびっくりしない。為末は残念でした。もともと不調だったようで。それにしても7時間も中継するようなイベントだとはあまり思わないのだけど。ちょっとだけ観さしてもらいましたが。

精神分析と現実界―フロイト/ラカンの根本問題

精神分析と現実界―フロイト/ラカンの根本問題

 まだ読み始めなのでたいそうなことはいえないし、読み終わったところでたいそうなことを言う自信もないのだけど、いい本だと思う。古典的な問題を扱っているので、精神分析理論を自由自在に使いこなせるレベルにある人にとっては物足りないかもしれない。けれども、私のような中途半端な人間にとっては、精神分析理論の根本を見直させてくれるような本はありがたい。つながっているようでつながっていなかった部分がはっきりしていく。
 今のところ、メタ言語(批判)のところを読んだだけ。患者が「あいつらが悪い」というのは常に「自分は関係ない」というのと同義で、精神分析は「あれ、オレも悪いんじゃないの」という方向へもって行くことで、「オレ」も問題の関係の中に(問題の主体として、分析家として)位置づける。メタ言語を言語的な関係の中に位置づける(真理を真理として権威づけるメタ言語などない、ということをわからせる)のが精神分析の仕事。「○○知っているか?」と学生に問いかけた後に、その○○について書かれた事典を学生の前で滔々と読み上げた教授がいた、という話を思い出す。私にとっては、わかりやすい好著。