研究することの困難

 ようやく風邪が治りかけてきたので、久々に大学へ。奨学金返還の書類を提出、そして引越し業者の書類を貰う。やばい、そろそろ本気で荷造りしないと。あー、あと発表のタイトルも決めないと。とか言っていると、指導教官から研究会の報告書作成を依頼される。キリギリスは土壇場にあわてないといけなくなるのだ。とほほ。

男であることの困難―恋愛・日本・ジェンダー

男であることの困難―恋愛・日本・ジェンダー

 小谷野敦『男であることの困難』。ちゃんと批評している。象徴的な父子関係ばかりに目を向けていると母の審級がもたらす権力を見逃してしまうとか、フェミニズム文化資本の問題とか、結構面白い。日本文学をちゃんと読んでいない文学好きとは到底いえない私でも、論理展開の巧さと問題意識の明瞭さに引き込まれていく。「ところで」や「さて」で話を逸らしたり、矛盾を隠蔽したりするあたりがやや気になるが。文学研究をやることの意義について論じた箇所では、全く同調できないが、別に本場の研究と同じになる必要はない、というのは同意。
 やばい、研究しなくちゃ。
 
 と、永源が引退。砂被り席ならぬ「ツバ被り席」を作った偉人がマットを去る。俺の青春がみんな消えていく。