トッテナムvsマンU

 最初の10分、トッテナムはレノン・デフォーのイングランド代表コンビを中心に一気呵成攻めに攻める。その後、次第に膠着状態に。ルーニーがPエリア内で倒されるも、ノーファウル。猛抗議も実らず、続行。しかし、これが伏線となり、ロナウドが二人を交わしてシュート態勢まで持って行った際に引っ掛けられ、今度こそはPKゲット。ロナウドが左隅に落ち着いて決める。後半は一方的な展開に。左サイドキャリックのCKにヴィデッチが頭で合わせてゴール。さらには、ロナウドが右サイド韓国代表イ・ヨンピョを一瞬のスピードで振り切り、中へ速いグラウンダーのクロス、飛び込んだスコールズ無人のゴールに寝転んだまま足でチョン。ここでルーニーロナウドはお役御免。サハ・パク投入。さらに、マンUの猛攻は続く。サハが中央をドリブル突破→キープ、左サイドから中央へ並行にギグスがフリーランニングし、サハからスルーパス、ゴール右隅にギグスが落ち着いて決める。ギグスに代えてオシェイ。80分過ぎにアクシデント。後半途中投入されたアイルランド代表ロビー・キーンが、マンUのゴール前に飛び込んだ際に、ファン・デル・サールの顔面に「シャイニング・ウィザード」を決める。ファン・デル・サールは鼻骨を折った模様。交代枠を使い切ったマンUは、しょうがなく何でも屋と化しつつあるオシェイをキーパーに指名。1vs1の局面はあったものの、難なく距離を詰め、危険回避。このまま4−0でタイムアップ。ロナウドのコンディションはあまりよくないように映るが、スピードは健在。1on1で止めるのは難しい。ルーニーは相変わらずハーフウェイライン付近まで帰ってきて献身的に守備をこなし、ロナウドギグスがポジションを入れ替えながら、サイドで相手を引き付け、ラーションが絶妙のポジション取りと体の使い方で体を張り、後ろからスコールズキャリックが飛び出してくる。さらには、エヴラ・ネヴィルが絶妙のタイミングでオーバーラップし、「アタックチャンス」を倍加する。攻撃にも守備にも無駄がない。ワンタッチ・ツータッチで中盤を構成し、スペースを見つけると横パスで無難に繋ぐのではなく、斜め・縦のダイレクトプレイで果敢にゴールに挑戦する。完全に個の力に頼ったチェルシーのぎこちない構成力に比すると、雲泥の差。もし、チェルシーがこのままだったら、今季はマンUがこのまま走るに違いない。