We have a plan called Demolition 23

 団子汁。何年か前、大分に旅行したとき、旅先で食べた団子汁がおいしくて、それ以来たびたび作っては食べている。寒い季節にぴったり。

デモリション23

デモリション23

  • アーティスト: デモリション23.,デモリション23
  • 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1996/12/20
  • メディア: CD
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エルサレムスリム

エルサレムスリム

 音楽に対する情熱は高校時分がピークで、それ以来だんだんと音楽からは遠ざかりつつあるのだけど、たまに思い出したように棚を漁って古いCDを引っ張り出して聞いてみたりする。何を思ったか、今回のヘビーローテーションはマイケル・モンローという、マイケル・ジャクソンマリリン・モンローを足して2で割ったような名前とルックスを持つフロントマンが関わったバンドのアルバム2枚。
 マイケル・モンローといえば、何年か前に再結成したハノイ・ロックスが有名なのだけども、私はなぜかあんまりハノイは聞かない*1ハノイはなんだかパーティロックな感じで、あんまりどろどろした感じがしない。まあ、結果としてハノイはこれ以上ありえないぐらいどろどろした事件を契機に解散へと至り、その後マイケルはどこか悶々としたまま情念をぶつける場所を探し続けることになるというのは皮肉な話。この2枚は、そんなマイケルが不完全燃焼を繰り返しながら、彷徨していたころの作品。
 Jerusalem Slimは、ご存知スティーヴ・スティーヴンスという段田男みたいな名前のスーパーギタリストとマイケルが組んだ記念碑的バンド。しかし、このアルバムを製作途中、突如としてスティーヴは、モトリー・クルーを脱退してソロ活動を始めたヴィンス・ニールのバンドへ合流してしまう*2。結局、エルサレム・スリムは空中分解。なので、このアルバムは、未完成音源をかき集めたもので、聴いてみると微妙にバランスが悪かったり、奥行きが足りなかったり、ベーシックなプレイが不足気味だったりする。 "Gotta Get a Hold" のイントロはいかにも大袈裟で、まるで必殺仕事人みたいだけど、多分ギャグではない。確か日本でしかリリースされていなかったはず。80年代の空気を引き摺ったルックスのメンバーが勢ぞろいで映っている痛々しいリーフレット(?)がついている。
 Demolition 23は、ハノイ時代の盟友で脇を固めてパンクに挑んだ快作。マイケルはやっぱパンクが一番はまるし、似合う、と思ってしまう。無人島に持っていくリスト候補。ビデオも持っている。なんだろう、ハノイもそうだけどテクニック的には結構ぎりぎりな感じがする。けれど、メンバー間の以心伝心ぶりとパンクへの愛みたいなものが絶妙にコラボレートして、伸るか反るか、胸突き八丁危ういところで傑作の域にダイブしているようなそんな印象。嫌いな曲が一曲もないという個人的には珍しい一枚*3。ちなみにイトーセーソク情報によると、バンド名は、『裸のランチ』で有名なWilliam Seward Burroughsの短編集 Exterminator! に登場する「デモリッション23計画」に由来するようだ*4。ちょっと読んでみたい。
Exterminator!

Exterminator!

*1:ハノイとかいっているけど、出身はフィンランド。よっぽど寒かったんだろう。

*2:件の大事件の原因もヴィンスなわけで、どんだけマイケルとヴィンスは仲が悪いんだろう、と想像してみたくもなる。

*3:嘘つきました。 "Dysfunctional"はうーん。

*4: 検索かけてみたところ、"Electricals" かな?