日本のクラブが世界と初めて対峙する

 CWC、ボカとエトワール・サヘルの試合をちらちら見たり。勝利したボカは、地味ながらも堅い守備とシンプルな攻撃を見る限り、したたかで手ごわい印象。エトワール・サヘルも全く遜色ない力をみせたものの、経験の差なのか一歩及ばず。
 浦和vsミラン戦展望。数試合見る限り、今季のミランに昨季CLを制したときほどの貫禄も力強さも感じない。特に高齢化の影響なのか、スタミナ不足は深刻なようで、終盤失速するシーンが多々見受けられた。とりあえず前線の数枚を残して守備を固め、機が熟したところで一気にプレッシングサッカーに切り替えるような急転換も一考に値すると思う。
 鍵となるのは当然カカ。トップスピードに乗ったら、誰も追いつけない。鈴木を専属でマンマークさせ、鈴をつけておく必要がある。カカを見ながら阿吽の呼吸で距離をとるセードルフにも注意が必要。ピルロはほとんど前線には顔を出さず、かなり後ろから長いボールを使って組み立ててくるので、ボールの出所を押さえるより、行き先をしっかりケアしておく方が現実的だと思われる。ガットゥーゾアンブロジーニによる鬼プレスに対しては、ショートカウンターの餌食となる恐れがあるため、なるべくシンプルに対応する。DF陣は、それほど強いとは思わない。相馬や永井のスピードについてこれない場面も想定できる。対してワシントンはほぼ完封されると思われる。潰れ役に徹して、周囲を生かす方針でいいと思う。守護神ジーダも故障などの影響で浮き沈みが激しく、磐石とはとてもいえない。こぼれ球を積極的に狙う姿勢が求められる。
 ケアレスミスを犯して、高い位置でボールを奪われなければ、ホームの浦和はミランとほぼ互角にやれる。前半を無失点で乗り切れば、あるいは、あるかもなあ。今季のミランなら。

http://number.goo.ne.jp/soccer/world/column_cl/20071211-1-1.html
 長期的な視点から言えば、全面的に賛同。ただし、代表チームに対する自己投影とクラブチームに対する献身/献心とを等しく「ナショナリズム」としてしか記述できない語彙の貧困に、ナショナリズム批判の困難を見たような気がする。