長渕剛という情熱

 10日ほどの不在を見越して、夫婦そろって先回りして仕事を消化。なんとか片付く。
 バルセロナでは、サグラダ・ファミリア付近のアパートの一室を借りて住む予定。ホテル住まいより安いし、スペースもスウィートルーム並み。食事も市場で食材を調達して手作りすれば経済的。ウサギの肉なんて日本では手に入らないし、なかなかいい経験になるのではないかと。

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 昨日だったか、NHKの「ようこそ先輩」に長渕剛見参。ひとつひとつの言葉に魂が込められていて、とにかく熱く、引き込まれる。危うく安全地帯にいるこっちが、親知らずをペンチで引っこ抜いてボリボリ齧るところだった。このまま生徒を引き連れて革命でも起こしそうな雰囲気だったが、なんとかみんなで一曲の歌を作る、というところで丸く収まる。いつかやるな、革命。
 ホテルにて、「信じられるものがない」「信じるものがあると信じるんだ」「それでもみつからない」「だから信じぬくんだよ」、と殴り書きした歌詞に吼えながら、ひとり対話を続ける場面はとりわけ圧巻だった。必死に恩返ししようとしていた鶴も、きっとこんな形相だったんだろう。
 金八先生のオープニングみたいな大団円(あれを照れずにできるのが凄い)も悪くはなかったが、できれば「オレは今からお前たちを殴る」路線がよかった。そしたらNHK以外のリモコンのボタンをドライバーで全部引っこ抜いてやるのに。
 長渕剛が徹底的に足りない時代に、僕らは生きている。