反面教師

 読書、その他。2人とも週末留守にするので、買い物なしで弁当。
 徳山高専の一件で、手配中の容疑者が死体で見つかる。死人に口なし。真相は藪の中。
 福岡の飲酒運転の一件では、容疑者が証拠隠滅を図ろうとしたとか。水をカブ飲みしたぐらいで呼気の質が変わるとは到底思えない。友人に身代わりを頼むなんてまあもってのほか。幼稚だ。私には、事故で人を死なせてしまった友人がいるが、その友人はいまだに人を殺めた咎と格闘している。友人のひとりとして、彼の話を聞いてあげることぐらいしかできない。決して身代わりにはなれない。どうしてあげることもできない。その重さをこの容疑者もこれから知ることになるだろう。この容疑者にも友人がいるだろう。容疑者は、友人に自分の罪の重さをいくばくか支えてもらう代わりに、自らを反面教師として飲酒運転の撲滅を、世間にとはあえていわないが少なくとも近しい友人には啓蒙すべきだ。なくなった命は戻らないが、これから失うかもしれない命を事前に救うことはできるかもしれない。罪を罪として叩くのは容易い。しかし、それをポジティヴに活かすのは案外難しい。容疑者には是非後者を目指して欲しい。遺族もそれを望んでいることだろうから。