おばあさんの叫び

 読書、その他。雑多なもので炒め物。
 いつもお世話になっているタバコの自販機の横に避妊具の自販機がある。その自販機を、小さな薬屋の店番をしているおばあさんがいつも管理している。ある日のこと、いつものようにおばあさんが商品の補充をしていた。すると、年のころ5,6歳だろうか、おばあさんの孫娘がおばあさんの仕事の邪魔をしていた。女の子の両手はおばあさんの足に纏わりつき、やがてはその標的はおばあさんの両手に変わり、ついには商品にまで及んだ。すると、おばあさんは血相を変え、こう叫んだ。「破れる、破れるぅ!」。性教育の是非が問われる昨今、「破れる、破れるぅ!」というおばあさんの含蓄ある叫びに学ぶべきことも、あるいはあるのかもしれない。ある暑い夏の日の出来事だった。


現代アメリカのキーワード (中公新書)

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 小事典。アメリカの新聞や雑誌を読むとき、傍らに置いておくと便利かもしれない。