U−20ワールドカップ、日本vsスコットランド

 ワンタッチ・ツータッチで左右上下に揺さぶる日本に対し、スコットランドはシンプルに縦一本を狙い、FWの決定力に期待。日本の運動量豊富なパスワークにスコットランドは全くついていけず、たびたび決定的な局面が訪れるも、最後の一踏ん張りが利いてなんとか持ち堪える。しかし、前半終了間際にGKのクリアを体でブロックした森島が無人のゴールに蹴りこんで1−0。後半、梅崎が右と中央にいる味方が相手を引きつけてできた右寄り中央のスペースを使って、ミドル。左隅に決まって2−0。青山が中央20メートルほどの地点からミドル。前に出てきていたキーパーがこれを捌ききれず、転々とゴールインで、3−0。この後、スコットランドが1点を返すも、あとは悠々のボール回しで時間を稼ぎ、試合終了。後半の中盤、スコットランドがFWの枚数を増やしてパワープレイを連発してきた時間帯を除けば、ほぼ日本ペース。右サイドをかき回した田中、それから2列目でタメを作った梅崎、前線で体を張り、屈強なスコットランドDFと互角以上に渡り合った森島がよく目立った。柏木(サンフレ)は及第点かもしれないが、もう少しハッスルしてほしいところ。シュートに関していえば、細かいコントロールはないものの、とりあえず真正面でもいいから枠内に蹴る、という意思統一がなされている模様。枠に飛ばないと何も起きないのでこれでよし。スコットランドのエース・フレッチャーの見事な体の使い方、そして正確なシュート技術は見習うべきだろうが、日本の場合違う土俵で勝負しないと勝ちに結びつかないのも確か。縦のスピードはスコットランドとあまり大差ないものの、横のスピード、というかアジリティの部分では圧勝。こういうかき回すサッカーができていれば、そこそこいくのではないでしょうか。